Stranger in the night
T0P/ MUSIC ESSAY/KINKYO
〜わかりやすい英語の唄〜
フランク・シナトラ
GUESTBOOK/BACKNUMBERS
昨年の危篤報道以来、音沙汰なしのフランク・シナトラだが、どうやら”まだ”生きているようである。こう書くとずいぶん冷たいけれど、別に筆者は彼が嫌いなわけではない。嫌いどころか、彼の低音はなかなかの魅力だと思う。純粋なアメリカのPOPSとして、とても好きな部類に入る歌手である。もちろん、全盛期の歌声しか聴いたことはないが、唯一の例外は数年前出された「DUET」というアルバムを聴いたことくらいだろうか。(このアルバムではシナトラが様々な人々とデュエットしており、なかなか聴きごたえがあってよい)
この、Stranger in the night(邦題:夜のストレンジャー)はそんなシナトラの曲の中でも特に好きな、また親しみのある一曲である。なぜか、理由は簡単。シナトラは、この曲に限ったことではないけれどもこの曲では特に英語の発音が”キレイ”なのである。まったくもって、英語の授業にぜひぜひ起用して欲しいほどのきれいさ、明瞭さである。もちろん、この頃のPOPSの中には、今のように故意に発音を崩して唄うスタイルは確立されていなかったから、今に比べれば、当時の唄全体が、発音が明瞭ということになるのだが、それでも、声がよく響くせいもあるのであろう、この唄は「ちょっと英語を知ってる非英語圏の人間」にとって、とても聴きやすい。
この曲を初めて聴いたとき、自らのヒアリング能力にあらぬ自信を持ってしまった。そのくらい、彼の発音はキレイで、わかりやすい。そしてその後、洋楽の世界ではオーティス・レディングのように、英語の発音をかなり不明瞭化して唄う唄い方が確立する。日本でいうならば、さしづめ、キャロルの矢沢永吉か、桑田圭佑といったところが、ブロークン・ジャパニーズの始まりであろう。
ぶんせきは
KENTARO