「夜霧のハウスマヌカ」 T0P/ MUSIC ESSAY/KINKYO
〜憶えてる人いますか?この唄〜
やや(1986)
GUESTBOOK/BACKNUMBERS
1986年、日本有線大賞新人賞も受賞したヒット曲。その後、見事に音沙汰無くなった「やや」は、それでも今でも歌手を続けている。「やや」の近況を探るべく、検索エンジンで検索したところ、なんとあの北島音楽事務所に所属しているらしい。北島オフィスのホームページに掲載されている「やや」の近影を見ると、なるほど、その筋の方が好みそうな水っぽいルックスである。
一時期、日本で「ランバダ」が盛り上がったとき、「〜のランバダ」というタイトルで、ランバダのリズムに合わせて作ったいい加減な歌を歌っているCDが、日本人アーティストによって数あまたリリースされたが、その中の一つに「やや」の名前があったと記憶している。ちなみに、そんないい加減な「ランバダ」擬きの中で、一番売れたのは石井明美のランバダシリーズだった。この石井明美というのは1986年に「CHA-CHA-CHA」という、当時ハヤっていた、Babeに代表される洋モノポップスの日本語訳版を唄っていきなり1位を獲得し、大ヒットしたが、その次作から13位、25位と順調に順位を下げていき、立派な「一発屋」になった。
と、ハナシは脱線して崖下に転落したが、この曲のタイトルでは「ハウスマヌカン」なる今では意味不明な用語が使われている。これは80年代、DC(デザイナーズ・キャラクター)全盛時代に、瞬く間に現れ、そして消えていった言葉で、ブティックの販売員のことを示す言葉である。この言葉がもてはやされていった全盛期にこの「夜霧のハウスマヌカン」によってその内幕が世間に知れ渡ることとなり、流行語の宿命、まあ、北島事務所の歌手の唄に使われるようになっちゃねえって感じだが、「恥ずかしいフレーズ」となって消えていった。ちなみに、尊敬する泉麻人御大の名著「街のオキテ」の中で、88年4月現在での「恥ずかしいフレーズ」の1位に、この「ハウスマヌカン」がランキングしている。こういう言葉、10年たった今になって突然発するとかなりインパクトがある。しりとり、マジカルバナナ等に応用するとそれはそれで愉しいかもしれない。