「夢をあきらめないで」 T0P/ MUSIC ESSAY/KINKYO
〜”隠れた名曲”ってやつ〜
1987 岡村孝子
GUESTBOOK/BACKNUMBERS
今では巨人の石井の妻としてしかなかなか一般には知られることがなくなってきた岡村孝子だが、それでも筆者が中学生くらいの頃までは、1つのクラスに数人は岡村孝子のファンというものが存在していた。岡村孝子はその頃、大江千里と(たしか)つきあっていて、2人が結婚するのかどうか、なんてことが報道されたことがあったが、シングルとしてはさしたるヒット曲もなく、それでもアルバムはよく売れるという浜田省吾・杏里的な典型的アルバムアーティストだった。
今回、なんでまたふとこの「夢をあきらめないで」なんぞ思い出したかというと、そろそろ卒業式シーズンになるからである。この「夢をあきらめないで」は「旅立ち系」の唄の隠れた名曲として筆者が中学生時代くらいの頃に密かに盛り上がっていたのである。この曲、1987年にシングルとしてリリースされているものの、セールスはからっきしダメであった。にもかかわらず、「岡村孝子」の曲としてはおそらく抜群の知名度を誇っているのではないだろうか。
先に書いた、この頃のいわゆる「アルバムアーティスト」には、”隠れた名曲”ってヤツがついて回っていた。浜田省吾なら「もうひとつの土曜日」だったりするし、杏里だったら「オリビアを聴きながら」だったりする。大江千里なんかも、爆発的なシングルヒットはないので、この部類にはいるかと思うが、それでも、「GLORY
DAYS」なんかは比較的知名度が高いかもしれない。
そんなことを考えると、現在の音楽シーンというのは、ずいぶん世知辛くなってしまったもんだと思うのである。シングルが売れなければ、アーティストにあらずの世界、市場をオコサマが握っている世界。このような状況で、一年掛けてアルバムで勝負してこようというアーティストの立場は悪くなる一方である。ローティーンがチャートを牛耳っている現在、一つのチャートで市場や各アーティストの純粋なアーティストパワーを測る時代は、そろそろ終わりを迎えるべきかもしれない。
〜追記〜
それにしても、岡村孝子があんなスポーツバカっぽいやつが好みだったとは、想像つかなかった。
人は見かけによらぬもの。彼女は昔、ラジオで「汗臭い人は嫌い」と言っていたんだが。
ぶんせきは
KENTARO