「It's BAD」 T0P/ MUSIC ESSAY/KINKYO
〜トシちゃんの”色物”は久保田利伸〜
田原俊彦 1985
GUESTBOOK/BACKNUMBERS
1985年、昭和60年の田原俊彦の作品。当時は、男性アイドルがそろそろ斜陽期に入っていて、田原俊彦もそのご多分に漏れず、だんだんチャートで上位を占めることが難しくなり、セールスも一時の勢いからはもうほど遠い状況であった。前年の84年、「顔に書いた恋愛小説」で1位を獲得したあとは、セールスをへらし続け、この「It's BAD」の前のシングル「華麗なる賭け」で1位に返り咲くものの、セールスは全盛期の1/4程にまで落ち込んでいた。アイドルの世界は、この頃男性は次世代スター待ちから少年隊の出現(1985年12月)、女性では以前の中堅どころ(小泉今日子、早見優ら)のブレイク、及び相変わらずの松田聖子の一人勝ち、おニャン子クラブの登場し、男性アイドルよりもはるかにその勢いでは上回っていた。
そんな中、一風変わった味を出そうとしたのであろう。この田原俊彦の唄は作曲に久保田利伸を起用するなど、当時のアイドル歌謡としては珍しい、ブラックミュージック、ダンスミュージックの趣を出そうとしているのである。筆者は当時田原俊彦が出演していた「カックラキン大放送」をよく視聴していたが、この唄をうたう田原俊彦の姿に、幼心ながら、トシちゃんの「衰え」のようなものを感じ、寂しくなったものだ。以前の、モンチッチのような髪型で、タキシードのできそこないの様な衣装を着てステッキを持って踊る(at 「ハッとしてGood!」)”アイドル”トシちゃんの姿はそこにはなく、髪を短く刈り上げ、やまもと寛斎のお化けのような服装で唄うトシちゃんに、「栄枯盛衰」を感じてしまった幼き日の筆者であった。
〜追記〜
ちなみに、筆者のフェイバリット”田原俊彦”は「ピエロ」、「君に薔薇薔薇・・・という感じ」の2曲です。マッチ・トシ世代の皆さん、あなたのフェイバリットは何ですか??
ぶんせきは
KENTARO