「LOVE ME TENDER」
〜プレスリーにも聴かせたい〜
RCサクセション 1988

T0P/ MUSIC ESSAY/KINKYO
GUESTBOOK/BACKNUMBERS


 筆者は特にのめり込んだファンではないが、それでもRCサクセションは昔からなんとなく好きで聴いていた。忌野清志郎をはじめてみたのは多分坂本龍一と彼がやっていた「い・け・な・いルージュ・マジック」をTVで聴いたのが最初だったと思う。筆者は、前回ジュリーの項で書いたとおり、幼い頃、テレビでオトコの人が化粧しているのを見ると興味津々に見るという癖があり(別に変な趣味ではありません。見てくれ変な人が好きだったようです、その頃は)、比較的はやいうちからRCの名前も刷り込まれていた。

 実はこの曲、筆者にとって非常に思い出深いアルバムの中に入っている。この曲は、シングルレコードとしてもリリースされたが、アルバム「COVERS」にも入っている。この「COVERS」は筆者が最後に購入したLPレコードなのである。いまは、現在居住している部屋にレコードプレイヤーがないので、実家に置きっぱなしなのだが、最後のLPというのもなかなか感慨深い。

 この「COVERS」はRCのアルバムの中で唯一1位を獲得している。これは、この「LOVE ME TENDER」をはじめ、「イマジン」や「風に吹かれて」など、数々の名曲をカバーしていて話題になった、のだけど、その歌詞が、当時チェルノブイリがらみで盛り上がっていた原発反対の内容なのである。この「LOVE ME TENDER」も、原曲からは想像できない過激な歌詞が乗っている。この内容に、当時RCが所属していた東芝EMIのお偉いサンがかみついて、発売が中止されそうになる騒ぎまで起こった。この一連の騒動が、このアルバムにビッグセールスをもたらした一因になったのである。

 なかなかここまで過激な歌詞のアルバムは、ここのところ見られない。RCサクセションを全く知らない人でも、聴いてみる価値は充分ある。原発の問題は、まだまだあれから進歩をあまり見せていないようだけれど、この詞の内容は現在聴いても十分に考えさせられるものである。

 


ぶんせきは
KENTARO