「B級クリスマス&ウインターソング(1)」 T0P/ MUSIC ESSAY/KINKYO
GUESTBOOK/BACKNUMBERS
サンタが泣いた日 1998 角松敏生 |
思いっきりベタなクリスマス・ソングである。
もうあの日からとぎれたままの愛を
今宵つなぎ止めたくて
ただ一人君の部屋へ
この想い届けに来たよ
という最初の4行を読んだだけでその後の展開が読めてしまうような、典型的なパターンといってもいい。独りきりのイヴを送る諸氏の、「自虐的BGM」としては、TATS YAMASHITAの「クリスマス・イブ」よりも、ある意味ぴったりと来るのかも知れない。角松氏自身も、「恋に傷つきやすい」方として一部では有名らしいが、ここまでベタに書かれると女性の方も後ずさりしてしまうんではないだろうか。もしかしたら、これが彼が「恋に傷つきやすい」原因なのかも知れない、なんてちょっといじめすぎかな。
「Xデー」を前に恋に破れてしまった諸氏にとってもこの曲は格好の「自己美化」支援アイテムとして活躍すること間違いなしである。贈るあてのない花束やプレゼントなどを買って独り身のクリスマス、そんな中でこの曲をBGMに使うのもまた一興というものであろう。さすがにそこまで徹底すれば、一生忘れられない日になることでしょうし、ひたすら「傷ついた僕」に酔えば、そのうちそんな自分が可笑しくなってくるもんです。そんなときにはTVのバラエティやQRの「アニゲ」系のラジオに逃げずに、ひたすら自分に酔うべし。それがこの曲の存在価値。
白い恋人 Jungle Smile 1998 |
どうでもいいけど、読みにくいよ、この歌詞カード(笑)。ジャケットが何だか昔の下敷きというか、つるつるとしたセルロイドのお化けのようなもので作られているんだけど、写真にかぶって刷られている歌詞が、色合いの関係と写真に埋没しているのとで非常に見にくい。歌詞なんて読んで下さらなくても結構ってことですかねえ。でも、歌詞がある意味でウリのJungle Smileがこんな印刷なら、最近の他のアーティストの歌詞カードなんかは真っ黒に塗りつぶしてあってもいいかもねえ。歌詞なんていらないみたいですから、カラオケに行けばモニタに歌詞は出てくるしね、メロディだけ覚えればいいわけですよ。
さて、この曲は先日惜しくもJ2への参入を決めてしまったコンサドーレ札幌の応援ソングでも何でもなく、JAL SKI 99北海道のCMソングになっている、Jungle Smile出来たてのウインターソングなのです。ここのところのJungle Smileはキャッチーさが増して、いよいよ大ブレイクか??という予感を感じさせてくれていましたが、この曲でその勢いもちょっと一段落という感じですね。Jungle Smileの特色である耳に残るフレーズが不足しています。せっかく美味しいチャンスをもらったのですが、完全にファウルフライに終わってしまったようです。「冬」というテーマに縛られてしまったという印象が強く、数多いウインター&クリスマスソングに埋没してしまっています。ちょっと気負ってしまったのかな。来年、もしくは再来年、「彼らの中で本当に湧き上がってきた」次のウインター&クリスマスソングに期待しましょう。実力はあるようなのですが、惜しいです。
ぶんせきは
KENTARO